白夜行

先週一気に読み終わりました。ダークでおもしろかった〜。ちまたでは東野圭吾の最高傑作とか言われてるそうですね。舞台もやったそうで。→こちら参照
↓あんまりネタバレはしてないつもりだけど念のため
二人の主人公が出発点は同じ場所でも以降ずっと別の場所で別々に描かれていて、しかもそれが全部周りの人たちの視点だから決して本当の心情がわからず読者が想像するしかないっていうのが斬新だと思いました。途中いろいろなヒントから二人の繋がりがわかってくるその過程もおもしろいし、最初のほうから犯人はわかっちゃうような構成なんだけど、最後にはどうしてそうなったかって言う事情が明らかにされて、ビックリしたのと同時に切なーい気持ちになりました。雪穂がどうしてお金やステータスに執着した悪女のようになったのか、亮司がどうして自分を捨てて雪穂に尽くすみたいに犯罪を重ねていき、何のトラウマから性に障害が出るようになったのか・・・。ある程度の答えは最後に笹垣刑事が出してくれるけど細部は全く明らかにされずに読者に委ねられてるんですよね。んんん〜汚い大人の世界が子供たちを悲惨な境遇にしてさらにその子達が迷いなく犯罪を犯す大人に成長していき・・・ってずーっとエンドレスに回ってるわけですよ。子供時代の経験って一生を左右するんですね。切ないなぁ。全部把握した上でもう一回読んでみようかな。きっと途中これはこうだからこういう行動だったのかって違う感覚で読めるかも。